イソヒヨドリの研究パート2青栁楽(知念中3年)
イソヒヨドリのなわばりの変化や子育ての様子などを朝夕観察し、自作の用紙に記録している青栁楽君=南城市
一夫多妻の事例発見
3度目の参加で、ことしはイソヒヨドリのなわばりの変化やオスとメスの行動の違い、オスとメスの行動とヒナの生存の関係などを調べる。
朝は決まったコースを回って個体を観察、夕方はその中から活発な巣を定点観察する。記録方法も改良を重ねており、現在は専用の用紙を作って、地図に個体が見つかった地点をマークする形にしている。いなくなってしまった個体があったり、移動した巣があったりと変化を記録している。
ことしは2羽のメスと繁殖活動を行ったオスの個体があり、片方は1羽しか育たず、片方は何かに食べられてしまった。いわゆる一夫多妻の例は「話では聞いたことあったが、観察の中では初めて見た」。メスだけのなわばりがあるが、オスはどこへ行ってしまうのか調べるのも今後の課題だ。「3回目なので、分かりやすく伝えるということも工夫したい」と話す。「これからも鳥の観察を続けたい。沖縄は水鳥が多いので調べてみたい」とさらなる研究の意欲を語った。
〈一言アドバイス〉
イソヒヨドリは沖縄では街中でもよく見られる身近な野鳥ですが、詳しい生態はまだ分かっていません。繁殖期には縄張り行動のほかにも、親鳥による巣立ったばかりの幼鳥の興味深い子育て行動なども観察できますので、ぜひチャレンジしてみてください。(佐々木)