泡瀬の海辺に住む生き物 神谷有 銘苅小5年
泡瀬の生き物調べをする神谷有君。泡瀬干潟で集めた貝の標本も作っている=那覇市
初の調査一歩ずつ
10月に埋め立て事業が再開された中城湾港。生態系への悪影響が避けられない泡瀬干潟の現状を記録しておきたいと調査を始めた。干潟に通って貝の標本を作り、見つけた生物の名前や数を記録している。
野生の生き物を調べるのは初めて。図鑑とにらめっこしながら見つけた生き物の名前や生態を調べるが、手元の図鑑に載っていないことや、知りたい内容が見つからないことも。それでも少しずつ名前を覚えて「本に載っていないことがあって少し困ってるけど、楽しさの方が大きい」とやりがいを感じている。
よく分からなかったという調査の進め方は、サイエンスクラブのフォローアップ講座を活用し、海洋博の職員に相談。講座でのアドバイスをもとに、堤防の近くと波打ち際の近くに区別して記録していくと、見つかる生き物の種類や数に傾向があることが分かってきた。「海は魚のすみかと思っていたのに、海に近い方が貝もカニも少ない」と意外な発見もあった。
始めたばかりで調べることは山盛りだ。「生き物を探すのは楽しいし、調べて何かが分かるのも面白い。珍しい種類も見つけたい」と意欲いっぱいに話した。
識者コメント
一つの干潟にもいろいろな環境があって、すんでいる生き物たちが違うことが分かってよかったですね。冬は夜の方が潮がよく引きますから、潮がよく引く夜に大人と一緒に観察すると、昼には見られない面白い動物が見られるかもしれませんヨ。(西平)