「この石どこから来たのかな」~東村の地層の謎を考える 大城 辰成、加藤 博雅 いしころ調査隊 東小6年
各地で石を採取している加藤博雅君(右)と大城辰成君。地層の褶曲を示す模型も作った=東村の東小学校
地球のパワーに圧倒
海岸に落ちている小石。よく見ると色や形もさまざまで、どこから来たのか、どのように作られたのか、いろんな秘密を教えてくれる。特に沖縄本島北部は岩石の宝庫だ。身近な素材を材料に、地球の大きな動きを感じている。
石を求めて足を運んだのは本島内29カ所。北部を中心に遠くは佐敷町や中部の宮城島も訪ねていろんな種類の地層を観察、拾ったりハンマーで割ったりして石を採取し標本を作った。一番感動したのは、名護市底仁屋にある、大きく褶曲(しゅうきょく)した地層を見たときだ。
そびえる岩の崖一面に露出した地層は曲がりくねり、折りたたまれた様子も観察できる。「別の場所ではまっすぐだった地層が、ここではぐにゃって曲がってた」(大城辰成君)と驚き、「固い地層を曲げるなんて、相当大きな地震(=地盤の動き)だったんだろうな」(加藤博雅君)と地球のパワーに思いをはせる。
この様子を再現するため、水槽にフェルトを敷き詰めて模型を作った。平らな層となったフェルトを、左右から板で押すと中央が膨らむように曲がり、褶曲の仕組みが一目瞭然。東日本大震災の後だけに、地球の動きもイメージしやすくなったようだ。
識者コメント
目の前に転(ころ)がっている石の色や形、堅さなどに特徴(とくちょう)があることに気づいたことがまずもってすごいです。また、地層を観察する中で、断層(だんそう)やしゅう曲等にも気づき、その地層ができた環境まで推測(すいそく)しているから素晴(すば)らしいです。東日本大震災についても調べてみるといいですね。(下地)