ふしぎなカニたち

大浦湊丞(海星小3年)

すみか、生態を記録




カニの生態や生息地の様子を細かく調べる大浦湊丞さん=2019年8月、石垣市名蔵の名蔵アンパル

 石垣島に伝わる民話「あんぱるぬみだがーまゆんた」には、ラムサール条約に登録された湿地・名蔵アンパルにすむ16種のカニが擬人化され登場する。5歳頃からカニが好きな大浦湊丞さん(9)は「お話に出てくるカニは本当にいるの?」と思い、小学1年生から島のどこにカニがいるか調査を始めた。
 機会があれば、石垣島以外の八重山の島々や沖縄本島にも足を運び、カニを観察する。これまでの研究で、「マングローブに行けば必ずシオマネキに会える」ことや、地域や島ごとに観察できるカニの種類が違うことなどが分かってきた。
 「なんで泥の穴がお気に入りの場所なのか」「満潮の時にはどうやって息をしているのか」―。湧き出るたくさんの「なぜ?」を解明しようと、3年生からは、いつ、どんな場所で観察したのかや、観察場所の周囲にある動植物、においなどを感想と一緒にこまめに記録に残す。
 「(カニが生息する)地下の家も見てみたい。日本中、世界中のいろんな種類も見てみたい」と好奇心いっぱいに、カニの観察を続けている。

〈一言アドバイス〉


 カニが生活している場所のようすについて、ほかの動植物といっしょに観察して記録しておくことは、八重山の自然を知るうえでとても大事ですね。「におい」の記録はあまりないので、どんな調査結果になるのか楽しみです。(古川)

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