音の視覚化―沖縄の自然の音 心地よい音を探して―

宮城琉徳(沖縄カトリック中2年)

心地よさをグラフに




自然や日常の中のさまざまな音のデータを集め、グラフなどで視覚化して特徴をつかもうとしている宮城琉徳さん=2019年8月、豊見城市豊崎

 2年ぶりのサイエンスクラブ参加となる宮城琉徳さん(13)は、「音」をテーマに研究・調査し、耳で知覚するさまざまな音の「見える化」に取り組んでいる。
 理科の授業で音について学んだり、クラブ活動でオシロスコープという機器を使って音の波形を見たりしたことがきっかけで関心を高めた。音のデータを録音機器で集め、パソコンを使い分析。音の大きさや周波数などを割り出してグラフに表し、音を視覚化する。
 手始めに身の回りの音をとって分析する予備実験を行った。自宅でとった救急車のサイレンの音にはヒヨドリの鳴き声も交じっていたが、分析してグラフにしてみると「サイレンはカクカク、ヒヨドリの鳴き声は特徴的な波形」(宮城さん)とそれぞれ別の音として視覚化することができた。
 夏休みに地元豊見城市や本島北部で自然の音をとった。人工的な音と自然が奏でる音のデータを比較することで、心地いい音と不快な音の違いを浮き彫りにする。
 宮城さんは「不快な音は人工的なものが多いと思う」と考察。「自然の音の心地よさを研究でどう示せるかが課題であり、楽しみでもある」と笑顔で話した。

〈一言アドバイス〉


 わたしたちの周りは、音にあふれていますね。聞こえてくる音のみなもとや、場所・時間による音の種類の違いを明らかにしたり、音の心地よさを視覚化することができると良いですね。沖縄にしかない音って、あるのかな。 (古川)

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