健康に役立つ植物の研究~身近な植物から薬を作ることはできるのか~

上原諒(糸満市立糸満南小2年)

薬草使い料理に挑戦




自宅近隣の薬草について調べる上原諒さん。集めた薬草は乾燥させて瓶詰めにして保存している=2019年8月、糸満市糸満

 昨年、糸満市真栄里海岸における植物の研究を行い、31種類の植物を見つけた上原諒さん(8)。そのうち11種類が薬草だったため、雑草のように見える植物の中にも多くの薬草があるだろうと考えた。そこで今年は身の回りの植物にどのような薬草があるか調べることにした。
 自宅や学校近くの公園、学校内、通学路や自宅の庭などに生えている植物を記録し、図鑑などで種類を調べ、薬草で毒のないものだったら薬効のある部分を採取した。見つけた植物は114種類。うち39種類が薬草だった。「セイヨウタンポポやニチニチソウなどよく見る植物が薬草でびっくりした」と話す。採取した薬草は洗って乾燥させて瓶に入れ「生薬」の状態で保管している。
 実際に薬草を使った料理にも挑戦。ツルナをお浸しにしたり、桑の葉を粉にしクッキー生地に混ぜたりした。「ツルナのお浸しがおいしかった。食べれる薬草はお浸しにしたい」と目を輝かせる。
 今後は薬草をアルコールに漬けチンキを作り、蜜蝋と合わせてクリーム作りを計画する。「いくつかの薬草を混ぜてオリジナルのクリームを作りたい」。より薬効ある組み合わせを調べて作る予定だ。

〈一言アドバイス〉


 沖縄でも、むかしから身近な植物を薬草として使ってきました。お年寄りの方にも、どんな植物をどのように利用してきたのかを聞いてみましょう。また、ニチニチソウなど、植物の中には毒のあるものもあるので、気をつけて研究を進めて下さい。 (佐々木)

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