ヒナカマキリの生態観察

橘和輝(宜野湾市立宜野湾小3年)

飼育の難しさを実感



ヒナカマキリを見つけた木の前に立つ橘和輝さん=2019年7月、沖縄市知花

 橘和輝さん(8)は沖縄市の知花城跡で偶然見つけたヒナカマキリの飼育に挑戦している。ヒナカマキリは成虫でも体長2センチ程度で羽根が退化し個体数も減少傾向にある。「どのように育つのか確認したい」と意気込む。
 見つけたヒナカマキリは2匹。どちらもメスで小さい個体が1つ、大きな個体が10個の卵のうを生んで死んだ。11個の卵のうのうち10個からそれぞれ10匹前後の幼虫が孵化した。「他のカマキリに比べると卵のうにいる幼虫の数が少ない」と橘さん。幼虫は5ミリ程度と小さいため密閉容器で飼育する。自分よりも小さな動く虫しか食べないので、2週間に一度知花城跡の落ち葉の下の土を取りに行きその中に潜む虫をエサにしている。「羽虫やウンカはよく食べるが甲虫は食べない」という。
 80匹ほど孵化した幼虫は15匹まで減ってしまった。飼育容器の内側についた水滴に足をとられたり、原因が分からず死んでしまうことが多く、湿度管理やえさの確保に力を入れるが「思った以上に生存率が低い。なぜこんなに死んでしまうのか分からない」と首をかしげる。成虫まで育て上げ、まだ見ぬオスを確認することが目標だ。

〈一言アドバイス〉


 飼育するヒナカマキリの数、エサや落ち葉の種類・量などをいろいろ変えてみると、新しい発見があるかもしれません。ヒナカマキリがいた場所の様子も詳しく調べてみましょう。オスを見つけるのも楽しみですね。(古川)

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