アメリカザリガニが引き起こす自然への影響

大城蒼(那覇市立泊小5年)

触角の役割に注目




外来種のアメリカザリガニが自然に及ぼす影響について調べる大城蒼さん=2018年7月、那覇市

 沖縄でも確認されている外来種のアメリカザリガニが「沖縄の希少な生物を捕食しているのではないか」と考え、ザリガニが多く発見されている場所を現地調査している大城蒼さん(11)。方形枠を使って方々から10回すくって、どのような生物が生息しているのか確認。ザリガニが少ない場所では、ヤゴが3~4匹発見できたが、ザリガニが多い場所では、ほとんど生物を見つけることができなかった。
 飼育実験では、岩や水草を設置した自然に近い環境の水槽と、何も置かない人工的な水槽のそれぞれに、ザリガニと在来種のテナガエビ同数を放して現在観察を続けている。
 その中で、ザリガニが触覚を頻繁に動かしていることを発見。「目は見えているのか」という疑問が出てきた。ハサミを使って水草を切ったり、目の前の岩を動かしていたのは、視界を広げるためではなく、触覚を動かしやすくするためではないのかと推測した。
 ザリガニに目隠しをしたり、また触覚を縛って、ヤゴと一緒に水槽に放すと、どのようにして捕食するのかなど実験を計画している。

一言アドバイス


 ザリガニの面白いところに気がつきましたね!にごった水中にもすむアメリカザリガニは、目よりも触角をよく使うようです。ザリガニには長さのちがう触角が何本かあると思いますが、それぞれの役割についても調べてみましょう。(佐々木)

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