ペーパースラッジにおける植物の成長過程の研究

大城智聖(うるま市立中原小5年) 大城向登(うるま市立中原小1年)

産廃リサイクルへ試行錯誤


ペーパースラッジにおける植物の成長過程の研究
ペーパースラッジを使った陶芸にも挑戦した大城智聖君(左)と向登君=2018年7月、沖縄市


 製紙工程でできる産業廃棄物ペーパースラッジ。社会科見学で訪れた昭和製紙でその処理に全国の製紙会社が苦慮していることを知った大城智聖君(10)は、弟の向登君(7)とともにそのリサイクル方法を模索。現在、培地にペーパースラッジを使った植物の生育に挑戦している。

 園芸用の培養土とペーパースラッジ、その2つを混ぜた3種類の培地にアサガオやケイトウなど約10種類の種をまいた。智聖君は「ペーパースラッジは本当の土じゃないから全部は育たないはず」、向登君も「土が一番育つ」と予想。予想通りペーパースラッジに植えた種は土に比べて細く成長が遅いものが多かった。しかし向登君が植えたトウモロコシだけはペーパースラッジのほうが成長が早く大きく育っている。植え方が良かったのかトウモロコシとペーパースラッジの相性がいいのか調べるため再度種をまく予定だ。

 2人は「もっといろいろな種をまいてどれが良く育つか調べたい」と目を輝かせる。大きく育たない特徴を生かし、ペーパースラッジを培土にミニチュアガーデンを作れないか考えている。「土の代わりに使えればリサイクルに取り入れられる」と意気込んだ。

〈一言アドバイス〉


 廃棄物問題の解決は、とても大事な課題です。ペーパースラッジを植物栽培に利用するアイデアは、農業にも応用できそうですね。トウモロコシ以外の作物も育つでしょうか?ミニチュアガーデンの完成が楽しみです。(古川)

主催:琉球新報社 共催:一般財団法人 沖縄美ら島財団
〒900-8525 沖縄県那覇市泉崎1-10-3  (c)The Ryukyu Shimpo
本ウェブサイト内に掲載の記事・写真の無断転用は一切禁じます。すべての著作権は琉球新報社または情報提供者にあります。