糸満市真栄里海岸における打ち上げ貝の採集調査2

上原一路(糸満市立糸満南小6年)

個体数減少、原因調べたい


糸満市真栄里海岸における打ち上げ貝の採集調査2
今年採集し分類した貝殻を前にする上原一路さん(右)と妹の諒さん=糸満市


 昨年から糸満市真栄里海岸で貝殻採集を続けている上原一路さん。海岸を3区画に分けて貝殻を拾い集め、昨年の376種類より多い382種類の貝を見つけた。今年新たに採集した貝は113種。昨年採集できたけど今年できなかった貝は103種。「去年たくさん見つけられた貝が減るなど変化があった。貝の生態や住みかを調べ、減少した原因を調べたい」と話す。

 真栄里海岸は整備事業が決定しており、影響を懸念していた上原さん。昨年の研究成果を県に報告し、生態系の維持に配慮するよう申し入れた。「工法を見直すことになってよかった」と胸をなでおろす。しかし那覇空港の工事や名城ビーチの開発の影響か、真っ白だった砂浜が少し茶色っぽくなったり、浜辺に微小貝が帯状に打ちあがることが少なくなっている。「環境の影響を受け始めているのでは」と心配する。

 今年は個体数を確認するために月一度、同じ場所で5メートル四方の方形枠の枠内にどれだけの貝があるかを調べた。分析して多い貝を確認したいと意気込んでいる。

〈一言アドバイス〉


 打ち上げ貝から推測した貝の生息環境と海中の様子がわかる写真と比較できれば他の地域においても打ち上げ貝から海中の様子を知ることが可能となり他の地域での沖縄型整備促進事業に役に立つ研究になると思います。(與儀)

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