貝の研究PART7「カラマツガイ類と肉食貝類Ⅱ東江孝太(伊是名中学校1年)
同じ穴に入っている肉食貝の口の違いを調べる東江孝太君=伊是名村内花海岸
同じ岩での生息に注目
貝の研究を7年続けているのは、伊是名中1年の東江孝太君。昨年は、カラマツガイ類だけでなく肉食貝(ソノテツレイシガイ)の生態も明らかにすることができた。
しかし肉食貝の産卵の謎は解けない。産卵を調べているうちに、肉食貝類の口の形に変化があることに気がついた。孝太君は、その変化は、オスとメスの違いであるという仮説を立てた。
同じ穴や近くに生息している2匹の口の形には変化がある。昨年から、赤・青・黄色のペンキでマーキングして調査してきたソノテツレイは、3・0~3・5センチから4・5~5・0センチに成長して、黄→青→赤と大きさ順に次々に消えて見えなくなった。そして、次々に新しく出現することを突き止めた。
同じ岩のその他の生物にも目を向け、ひとつの岩でどのように生息しているのかも調べたい。孝太君は、潮が引いているときは、できるだけ観察場所である内花海岸に行き観察することを心がけている。昨年は、第52回自然科学観察コンクールで文部科学大臣奨励賞を受賞。今年も気を抜かず、研究を続けたいと意欲を見せている。
識者コメント
根気強く観察する中で、レイシガイの仲間にはオスとメスがあることを発見したのはすごいと思います。マーキング調査では、個体の行動を詳しく調べることができるので、産卵や他の肉食貝との関係も明らかにできると良いですね。(佐々木)
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