沖縄の湧き水(カー)って本当に飲めるの?

宇良尚賢(那覇市立上山中1年)

水質 自分なりに確認



沖縄の湧き水(カー)って本当に飲めるの?
県内の湧き水や井戸の水が飲めるか調べている宇良尚賢さん。くんできた湧き水を手にする=那覇市


 小さいときに南城市の垣花樋川(ひーじゃー)に遊びに行き、そこの水を飲んだことがある。今振り返ると「飲んでもいいものだったのかな」と思い、研究テーマにした。昔、その地域で使われていた湧き水や井戸(カー)の水質を調べておけば、災害時などで活用できるのではないかという思いもある。
 国の定める水質基準について調べると、水道水で51項目、原水(井戸水)で39項目もあった。それを全部調べることは特殊な機器のある業者でないと難しいという。項目の中でpH(ペーハー)、味、臭気、色、濁り-の5点について自分なりに調べた。垣花樋川のほか、同じ南城市の仲村渠樋川、宜野湾市の森の川、北谷町の吉原のガーの水をそれぞれ調査。pHはだいたい5~6で中性に近かった。少しすっぱく感じたところや、一部少し白っぽいところもあった。実際に人が飲んでいたり、田芋が側に植えられていたりと、生活に生かされていることも分かった。もっと多くの湧き水を調べて「ここの水は安全」とはっきり示せるマップにするのが目標だ。

〈一言アドバイス〉


 昔から使われてきた各地の湧き水が、今も飲料に適しているかどうかの調査は、緊急時にとても役に立つと思います。地下水は地質の影響を受けるでしょうから、南部だけでなく北部の水も調べてみるといいかもしれません。(西平)

主催:琉球新報社 共催:一般財団法人 沖縄美ら島財団
〒900-8525 沖縄県那覇市泉崎1-10-3  (c)The Ryukyu Shimpo
本ウェブサイト内に掲載の記事・写真の無断転用は一切禁じます。すべての著作権は琉球新報社または情報提供者にあります。