名蔵アンパル 干潟の生物と環境についての研究V ~キバウミニナの採食活動~

石垣中学校1年 田渕鈴夏



キバウミニナの食性の不思議を追い掛ける田渕鈴夏さん=石垣市名蔵の名蔵アンパル


巻き貝の食性 仮説立証へ


 研究場所はラムサール条約に登録されている石垣市の湿地「名蔵アンパル」。干潟とマングローブに生息する巻き貝「キバウミニナ」の食性をテーマに取り組む。

 キバウミニナは干潟に落ちてきた枯れ葉を食べる。昨年も調べていたが疑問や不思議が膨らみ、ことしも研究を継続。食べないとされたシマシラキの葉を食べるかどうかを調べた。屋内でキバウミニナ8匹に、シマシラキの若葉と枯れ葉だけを置いた状態でそれぞれ1日観察した。すると枯れ葉は食べたが、若葉には全く反応しなかった。

 「シマシラキには毒があり、若葉は毒が濃く、枯れ葉は薄いためと仮説を立てたが立証できていない。今後も調べたい」と意気込む。「やればやるほど疑問が出て、自分で解決したい気持ちが強くなる。将来は理科の先生になって生徒たちと野外調査したい」。

一言アドバイス


 キバウミニナが枯れたシマシラキの葉を食べることが観察されたことはシマシラキの若葉には摂食忌避物質(採食を阻害する物質)があると推定されます。若葉の汁をマングローブの葉に塗って食べるかどうか調べると良いですね。(與儀)


主催:琉球新報社 共催:一般財団法人 沖縄美ら島財団
〒900-8525 沖縄県那覇市泉崎1-10-3  (c)The Ryukyu Shimpo
本ウェブサイト内に掲載の記事・写真の無断転用は一切禁じます。すべての著作権は琉球新報社または情報提供者にあります。