沖縄島におけるメダカ、グッピー、カダヤシの生息状況-宜野湾市エリアを中心に-

TWIN TOWER 宜野湾中学校3年 仲村春乃、豊里郁海、普天間美月、原田あつき、安井愛、平敷美愛



メダカ、グッピー、カダヤシの観察を続ける「TWIN TOWER」のメンバーら=宜野湾中学校


在来種の絶滅を危惧


 「昔は沖縄の池にもメダカがたくさんいたと聞いたけど、最近はあまり見かけることがなくなっている。その理由を知りたい」と豊里郁海さん。同級生の6人はそろって野外調査を開始した。

 学校近辺からスタートして徐々に範囲を広げていき、川に生息する生物の種類と特徴を記録する。調査を進めるうち、メダカとグッピーやカダヤシとの激しい生存競争が行われていることがわかった。普天間美月さんは「メダカの中でも沖縄に生息するリュウキュウメダカは特に数が減っている。外来種も多く、力の弱いリュウキュウメダカは他の生物に負けてしまうのではないかというのが全員の予想」と説明する。

 実際に3台の水槽にそれぞれ3種の魚を入れ観察してみると、やはりメダカがもっとも弱く、他の生物の攻撃を受けて死んでしまうことが多かった。このままでは10年後にリュウキュウメダカが絶滅してしまうのではないかと危惧する。

 貴重な生物を守るためにも調査に力を入れたいと意気込んでいる。

一言アドバイス


 メダカに対する他種の影響(脅威)には、卵が捕食される直接的なものや、「餌やすみかなどの奪い合い」などの間接的なものが知られています。どの影響がメダカにとって大きな脅威となるのかの把握は保護を考える上でも重要です。(安座間)


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