食虫植物の生態2平良優人(山内中2年)



ウツボカズラの消化液や、コモウセンゴケが虫を捕らえる仕組みについて知りたいと話す平良優人君=沖縄市立山内中学校


失敗も記録、改善策練る


 昨年は食虫植物も光合成をすることや気孔があること、ウツボカズラの捕虫袋に虫が入ると消化液が酸性になることを解明。しかし栽培が難しく観察や実験を断念したこともあった。ことしは懸命に世話した甲斐あって、ウツボカズラの新芽がたくさん出た。捕虫袋も5つありスムーズに実験できそうだ。

 知りたいのは、虫が入った捕虫袋の中で、消化液の酸性の度合いが変化するかどうか。捕虫袋と、消化液を移した試験管に鶏肉を入れ、溶ける時間を計る。捕虫袋の方が早ければ途中で酸性が強まっていると考えられる。しかし先日は実験中に雨が降り消化液がほぼ中性になってしまうアクシデントも。試験管の方は肉片があまり溶けなかった。失敗してもそれを記録し、どうすればいい結果が得られるか、方法を考える。

 コモウセンゴケに虫がかかると葉と粘毛が曲がり、虫をからめ捕る仕組みをどうすれば解明できるのかも専門家に質問したい。「分からないことを分からないままにしたくない。失敗を恐れずどんどん実験したい」。

〈一言アドバイス〉



 沖縄在来のコモウセンゴケの生育環境はあまり知られていません。室内の栽培観察と同時に野外観察による自生地の土の性質や地形・日当たり具合などの生育環境も知りたいですね。ウツボカヅラの消化液の実験も楽しみです。(安座間)

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