両生類の形態変化を追え!パート2 名護中科学同好会糸数沙那、中野陽葉、志喜屋武琉、河地悟有



シリケンイモリの飼育観察を続ける名護中科学同好会=名護中学校


イモリの発生過程を観察


 両生類はカエルのように親と子で形態や生活様式が大きく異なる生物群だ。このことに興味を持ち、昨年度はカエルの透明骨格標本を作ってオタマジャクシがカエルになるまでの手足の骨の形成過程を研究した。

 報告書をまとめた後も野外で採集や観察を続け、同じ両生類であるシリケンイモリの卵を採集。書物で調べようとしたが、日本では沖縄などでしか見られないシリケンイモリについての記述は少なかった。そこでシリケンイモリの発生過程や形態変化について研究することにした。

 まずは卵の細胞分裂を観察。段階ごとに写真撮影した。ところが卵からかえった幼生はオタマジャクシより小さく、透明骨格標本にするための薬剤で溶けてしまうほど。残っているのは6匹だけなので、しばらく飼育し、大きくなってから標本にする計画だ。それまでは目に見える発生過程を観察し記録していく。

 今年度は1年生2人が研究に加わった。来年には研究を1年生に託せるよう、観察方法やこれまでの成果の継承にも力を注ぐ。

一言アドバイス


 実験室での発生過程や形態変化についての研究の他に、沖縄はシリケンイモリについて自然の中での生態観察ができる環境にあるので、どんな所に卵を産むのかなど、シリケンイモリの総合的な研究に発展させてください。(與儀)

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