慶留間島の自然 Geruma7探究団(慶留間小) 大村加奈子、渡口怜(5年)、渡口舞(4年)、糸嶺航生、長濱涼華(3年)



山探険で生じた「なぜ?」を出発点に各自テーマを設定し研究を進める慶留間小の児童ら=座間味村の慶留間小


「なぜ?」研究の出発点に


 慶留間小3・4年生は2003年から、島に生息するケラマジカの研究を続けている。4月から山を探検し、たくさんの「なぜ?」を見つけた子どもたち。生じた疑問をもとに各自でテーマを決め、方法も自分で考える。
 研究2年目の渡口舞さんの今年のテーマは「ケラマジカの歩き方」。3年生の糸嶺航生君、長濱涼華さんはそれぞれ「角の研ぎ跡」、「足跡」に興味を持った。糸嶺君は学校にあるケラマジカの角を自分の頭に当て、木にこすりつけて角研ぎを再現してみたことから、「シカは前足を木にかけて研いでいるのでは」との仮説を立てた。今後、仮説を立証するような研ぎ跡を探す。
 長濱さんはシカの大きさと、足跡の大きさや深さとの相関関係を調べる。5年生の渡口怜君、大村加奈子さんも昨年までの研究をふまえ、それぞれ「森の木漏れ日と植物」「川の水の流れ」を研究。島の自然について理解を深める。
 金城明子教諭は「5年生が後輩に助言して、話し合いながら研究を進めている。近年教育現場で重視されている言語活動の充実にもつながっている」と喜ぶ。同校伝統の研究は、年々深まっている。

識者コメント


 ケラマジカ調べのバトンを、次々と引き継いできたことで、島の自然について多くのことが分かって、島がますます好きになったことでしょう。今後も、自分のテーマを自分で見つけて、観察を続けていくといいですね。(西平)

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