嘉津宇岳のバタフライ・ウォッチングI ~チョウの種類から見る緑の豊かさ調べ~ 北村澪 屋部小学校6年



季節の変化で、違う種類のチョウを見られるのが楽しみという北村澪さん=嘉津宇岳


季節の変化が楽しみ


 「アカハラダカを見に、家族で嘉津宇岳に行った時、自宅周辺では見られないチョウチョがいっぱいいた」ことから興味を持ったという澪さんは、昨年10月からチョウの観察を本格的に始めた。以来、鳥の観察を続ける兄の育海君や両親とともに月2回くらいのペースで嘉津宇岳を訪れ、やんばるの森に舞うチョウを記録し続けている。
 最初のころは一瞬で飛び去るチョウを目で追うことができず、種類も見分けられなかったというが、今では山道を通る車の中から「シロオビアゲハ」「イシガケチョウ」といった声が元気に飛び交う。「これまでに32種類のチョウを確認した」と話す澪さんは、確認した場所や気候・気温のほか、緑が多いところか少ないところかなどを集計し、食草の特定やチョウの分布状況を調べている。
 澪さんは、季節ごとに新しい種類のチョウが出てくるのを楽しみにしており、「嘉津宇岳や自宅近くの名護市屋部だけでなく、これからは兄の観察場所である羽地でも調べて、違いを見つけたい」と意欲的だ。母親の香奈恵さんは「チョウについて分からないこともまだ多いが、一緒に楽しく学んでいます」と話している。

識者コメント


 チョウを観察するには、季節だけでなく天候や観察する時間帯なども大切です。天気の良い日を選んで午前中に観察して下さい。また、チョウが生活するのに必要な食草、蜜源、成虫の休息場所などの環境にも注目して観察して下さい。(佐々木)

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