沖縄の民話「木々の由来」に出てくる木々の生えている場所と役割を調べる 伊東真結 屋部小学校4年



民話に出てくる木々について調べる伊東真結さん=名護市宇茂佐


昔話が本当かを調査


 毎年開かれる校内お話大会に、1年生のころから学年代表で舞台に立ち、昨年、3年生の時に発表した八重山の民話「木々の由来」に心魅かれた。何もなかった島に神様が木々を呼び寄せ、緑豊かな土地にしようとしたという昔話だ。
 福木、松、桑、竹、蒲葵、アダン、蘇鉄、アコウ、ガジマルが登場。「屋敷の周りに並んで家を守れ」(福木)、「村を美しく取り囲んで病魔や悪霊から守れ」など、神様がそれぞれに役割を与えたが、遅れてやって来たアコウとガジマルには「お前達は勝手に石でも抱いていろ」と怒ったという。
 八重山の民話ではあるが、真結さんは「身近にある木が役割通り、本当にそうなっているのか調べたい」と話す。自宅や学校の周辺にどんな種類の木が生えていて、どういう特徴があり分布しているのか。実際に見て回り、図鑑などで調べている。「根が大きく石に絡みついて生えているガジマルに興味がある」と真結さん。今年11月ごろには家族旅行を兼ねて、実際に八重山を訪ねる予定という。
 4年ほど前、県外から名護市に移住。母親の晴美さんは「沖縄の自然や文化を子どもと勉強しています」と話している。

識者コメント


 「木々の由来」に登場する木は、沖縄の人々の暮らしを支えてきた大切な植物です。昔の人は、各植物のどんな特徴を利用していたのでしょうか? 自然とともに暮らした先人たちの知恵を知ることのできる、楽しそうな研究ですね。(佐々木)

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