オオゴマダラの観察 川畑翔子 牧港小学校3年



いくつもの「飼育箱」でチョウの幼虫、サナギを観察する川畑翔子さん=浦添市港川の自宅


チョウへの疑問次々と


 牧港小学校3年の川畑翔子さんの家の庭にはホウライカガミという食草があり、翔子さんはそれに毎年、チョウが卵を産み、育っていくのを見ていた。今年、サイエンスクラブで、本格的に観察することにした。
 ゴマラ、キロピ、パープルなど、観察をしているオオゴマダラに名前を付け、それぞれノートを作り記録している。また、翔子さんの家族が「飼育箱」と呼んでいる虫かごが居間にはいくつもあり、オオゴマダラの幼虫、サナギを入れている。
 観察の目的は、卵からチョウになるまではどれぐらいの日程がかかるのか。しかし、「飼育箱」の中で育っていく幼虫を見て、「黒い背中に、赤い点が3つあるものと5つあるものがある。“男の子”と”女の子”の違いなのか」「ホウライカガミだけでなく花やほかの草も食べるのではないか」と新しい疑問がわいてきた。翔子さんはオオゴマダラに関する本などは読まず、自分の目で見て、いろいろなことがわかってきた。だから、チョウについて話すときは雄弁だ。
 翔子さんの家のまわりは緑がいっぱい。両親の和也さん、春美さんも一緒に観察、「身近な生き物を養うことで意識も変わってっくるだろう。命の大切さを学んで」と話している。

識者コメント


 本などに頼らず、まず自分で観察して疑問を解決しようとする姿勢は、研究を行うときに一番大切なことです。有名なオオゴマダラですが、その生態はまだ分かっていないことがたくさんあります。新しい発見に期待しています。(佐々木)

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