県産品でバイオエタノールを作ろう

友寄 敬太、仲嶺 佑也、安里 武、水津 竜也、只野 穂高、玉寄 光太 The laboratory for fuel 美東中2、3年



県産の農作物からバイオエタノールを作る実験を進める美東中のメンバー=沖縄市の同校


調べれば道あり


 動機は明確だ。「石油には限りがある。代わるものを作りたい」(友寄敬太君)。指導する比嘉俊教諭は当初「無理じゃないか」と躊躇したが、メンバーたちがインターネットで方法を調べると「どんどんいい方法が見つかった。案外できるのでは」(安里武君)と実現にこぎつけた。
 さまざまな濃度の砂糖水にサツマイモ、乾燥させたスイートコーン、スイカ、炊いた米に生米…。県産品を中心にいろいろな農作物に酵母を混ぜて発酵させ、エタノールを取り出す。すでに成功したものは火もついて「気持ちよかった」と水津竜也君。これからの目標は、どの方法が一番効率よくたくさんのエタノールを精製できるかを調べ、最終的には芝刈り機を動かすことだ。
 自分たちで方法を考え、実験経過はきっちりと記録に取り、次に生かす。「授業より難しいし大変だが、将来使えるかもしれないと思うと興味がわいてくる」と仲嶺佑也君。
 酵母の量とできるアルコール量の関係や、発酵させる時間など、課題はどんどん出てくる。ことし間に合わないものは、唯一の2年生、玉寄光太君が「芝刈り機以外も動かせるよう、たくさん取り出したい」と引き継ぐつもりだ。

識者コメント


 石油に代わるエネルギーとして、県内のサトウキビやサツマイモ等を使ってバイオエタノールの開発に取り組んでいるユニークな作品です。目標の芝刈り機稼働には、ほぼ実用化しているE3ガソリンも参考になると思います。(下地)

主催:琉球新報社 共催:一般財団法人 沖縄美ら島財団
〒900-8525 沖縄県那覇市泉崎1-10-3  (c)The Ryukyu Shimpo
本ウェブサイト内に掲載の記事・写真の無断転用は一切禁じます。すべての著作権は琉球新報社または情報提供者にあります。