沖縄のマングローブと、そのまわりの生き物たち 冨井 樹、大盛 蒼生、平良 真也 トントンミー 金城小3年
これまでの観察結果を夏休みの自由研究にまとめた(左から)冨井樹君、大盛蒼生君、平良真也君=那覇市の金城小学校
さらに広がる好奇心
海水と淡(たん)水が混(ま)じり合う海岸や河口(かこう)域に生えるマングローブ。住宅地近くにありながらマングローブ林が生い茂(しげ)る「漫湖(まんこ)」は世界的にも珍(めずら)しく、ラムサール条約(じょうやく)の登録(とうろく)湿地(しっち)になっており、多数の渡り鳥が飛来(ひらい)する地としても注目(ちゅうもく)されている。
「マングローブの繁殖(はんしょく)による湿地の陸地(りくち)化で、水鳥が減(へ)っているためマングローブを伐採(ばっさい)する必要(ひつよう)がある」という記事(きじ)にショックを受けた冨井樹君。「本当にそんなことがあるのか」という疑問(ぎもん)が発端(ほったん)だった。
冨井君と同級生の大盛蒼生君、平良真也君は漫湖や東村にも出掛け、マングローブ林と周辺の生き物を観察(かんさつ)。夏休みには冨井君、大盛君が石垣島、西表島にも出向いた。大盛君は「石垣ではヤエヤマヒルギを観察できた。トントンミーもたくさん見つけた」と興奮(こうふん)気味。「シオマネキ、ハゼ、アナジャコ…いろんな生き物が発見できるのが楽しい」と平良君。冨井君は「水鳥にも興味(きょうみ)がわいてきた。野鳥の会の方にも話を聞いてみたい」。少年たちの好奇(こうき)心はますます広がっている。
識者コメント
多くの場所で観察できて、よかったですね。マングローブのない干潟(ひがた)も観察すると、マングローブのはたらきがもっとよく分かるかもしれません。マングローブが環境を変化させ、鳥だけでなくいろいろな動物へおよぼす影響(えいきょう)も分かるといいですね。(西平)