もし沖縄に津波が来たら 宮國祥也(銘苅小6年)



自作の津波発生装置を前にする宮國祥也君。沖縄の津波マップを作り、みんなのために役立てたいと意気込む=那覇市


再現実験重ね 防災地図に


 東日本大震災の映像で津波の怖さを知った宮國祥也君は、沖縄で大地震が起きた場合の津波被害について研究する。目指すは津波マップ作りだ。
 津波発生装置をアクリル板で自作。自分で引いた設計図を基に水槽を作り、陸地や海底に見立てたスポンジゴムを設置した。スポンジゴムの岬はさまざまな地形を想定して数種類作り、どんな地形なら被害が小さいのか実験できるようにした。9日間の試行錯誤の製作期間を経て実験開始。手作りの造波板を動かすと、V字型の岬や、湾ほど波が高くなることが分かった。
 宮國君が熱心な理由の1つは、お母さんの職場が海抜の低い所にあることだ。「南海トラフで地震が起きたら東日本大震災並みの津波が沖縄を襲い、首里など以外は大きな被害を受けるかも。津波は時速36キロで、オリンピック短距離選手でも間に合わないんです」。
 家族思いの優しい宮國君。次は沖縄本島の立体地図を作って実験したい。

一言アドバイス


 さまざまな陸地や海底の地形に見立てた実験データが津波防災に役立つといいですね。近くの避難場所までの避難時間を測定しておくのも役に立つのではないでしょうか。(與儀)

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