大豆を沖縄でそだててみよう 岸本恵里菜・下地佑季・伊佐春菜・湧田櫻子・佐次田柚樹コザ中学校2年



自分たちで大豆を収穫しようと栽培する女生徒5人=沖縄市立コザ中


島豆腐を作ってみたい


 豆腐、納豆、味噌、醤油…。大豆から作られる食品は数多い。その大豆を自分たちで育てることはできないか。女生徒5人が校舎裏の畑で7月半ばから栽培を始めた。「大豆の一大生産地であるアメリカが干ばつで深刻な事態になっているとニュースで見たのがきっかけ」と話す岸本さんが中心になり、同じバドミントン部のメンバーなどと「新報サイエンスクラブ」に応募した。
 大豆の栽培法など基本的な情報収集をした後、5人は草むしりから始め、肥料を撒き、プランターに黒大豆の種16個、畑に白大豆の種35個を植えた。「冬場に植えるのが普通だが、ちゃんと育てれば秋には収穫できると思う」と岸本さん。8月には台風に見舞われるなど、困難な状況もあったが、夏休み以降、部活動後などに毎日、水をやり、雑草を取ったりして5人で丹精込めて育てている。
 伊佐さんは「何気なく食べてきた大豆がどうやってできるのか知らないので育つのが楽しみ。花が咲くのも見てみたい」と話し、下地さんは「畑は暑くて蚊に刺されたり、蜂が寄ってきたりして大変だが、大豆はバイオエタノールの元にもなるので興味がある」。佐次田さんは「雑草取りなど皆と楽しくやっていきたい」と収穫を心待ちにしている。
 栽培の様子を記録するとともに、毎月、種を植えて、どの月のものが一番効率よく実がなるかを調べることにしている。岸本さんは「大豆はバイオエネルギーにもなり、地球環境保全にも役立つ。まずは自分たちの大豆で島豆腐を作って食べたい」と話している。

識者コメント


 昨年の統計によると、沖縄県での大豆生産はほとんどなく、10アール当たりの収量も9キログラムで全国平均160キログラムには、はるかに及びません。実験が大豆の収量アップに役立てばよいですね。大豆のコーヒーで研究の疲れもとれると思います。(與儀)

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