ホシホウジャクの幼虫の色はなぜ緑色型と褐色型があるのか 棚原怜央 真地小学校4年



ガの幼虫は緑と褐色。なぜ? その原因を調べる棚原怜央君=那覇市真地の自宅


ガの不思議いっぱい


 ガの一種であるホシホウジャクの幼虫の色は、緑色と褐色があるという。
 「なぜだろう?」。その疑問に取り組んでいくのが真地小4年の棚原怜央君だ。
 ホシホウジャクは4回脱皮し、最後に色が分かれるという。怜央君は、「幼虫を飼育している虫かごの温度」「虫かごの気体量」「エサの量」「日照時間の違い」を調べていく。こういったことから解決の糸口が見つかっていくのではと期待している。
 非常に興味深いテーマだが、怜央君に心強いパートナーがいる。父親の功さんだ。功さんは、日本蛾類学会の会員で、これまでにもいくつかのガを発見し、学会で発表してきた。功さんの影響で怜央君も小さいときから、昆虫などに関心があった。怜央君ら3人兄弟の部屋のドアには「研究室」と書かれた紙が張られている。部屋には功さんが採取したチョウやガの標本も飾られている。
 「チョウはよく調べられているけど、ガについては、わかっていないことがまだまだあるんです」と功さんは話す。二人の情熱で誰も知らなかったことを発見するかもしれない。

識者コメント


 個体によって体の色や模様が異なる昆虫がいますが、その生理的なメカニズムや適応的な理由はまだよく分かっていません。多くを一度に調べるのは難しいので、自分なりの仮説を立てて要因を絞って実験すると良いでしょう。 (佐々木)

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