カバマダラの研究Part5 さなぎの色はどう変わる?

赤嶺周哉(琉球大学教育学部附属小6年)、赤嶺和香(同3年)

条件変え実験重ねる



カバマダラの終齢幼虫を異なる色の画用紙で包み、サナギの色がどのように変化するかを研究する赤嶺周哉さん(右)と和香さん=2019年8月、浦添市城間

 小学2年生からサイエンスクラブでチョウの「カバマダラ」にこだわった研究を続ける赤嶺周哉さん(12)。小学校最後となる今回は、昨年に引き続き妹の和香さん(9)とサナギの色の変化に焦点を当てた研究をしている。
 これまでの研究を通し、サナギになる直前の終齢幼虫を色画用紙で覆い囲むと、サナギの色に影響が出ることが分かっている。今回は色の明るさに注目。白、黒、灰色を濃淡で分けた6種類の画用紙を使い、終齢幼虫を入れたケースを覆い囲み観察した。サナギの足場となるケースをつるつるやでこぼこにしてストレスを与え、サナギの色に影響するのかも調べた。
 サナギにした58匹のうち、暗い灰色の画用紙で覆い囲った幼虫は全て黄色のサナギになった。ただ、足場の違いとサナギの色との因果関係は見つけられなかったので、足場を紙やすりでこすったりハンマーでたたいたりして条件を変え、さらに調査を進める。
 「予想とは少し違うけど、これまでやっていないことも試しながら成果を出したい」。「なぜ、なに」の解明へ、周哉さんと和香さんは期待で心を躍らせている。


〈一言アドバイス〉


 予想を立てて実験してもその通りの結果が出ないこともあります。研究ではよくあることです。予想とちがう結果であっても、もう一度方法と結果をよく考えてみて、次の実験に活かすといいですね。研究も進むでしょう。(西平)

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