沖縄県でのハリガネムシのカマキリへの感染状況について

大和碧(アミークスインターナショナル3年)

寄生確認へ方法模索




ハリガネムシに寄生されるカマキリについて研究を進めようとしている大和碧さん=2019年8月、うるま市栄野比

 気付けばカマキリに夢中になっていた。1年間育てたこともある。そのカマキリをもっと詳しく知りたい―。大和碧さん(9)の研究は、そんな好奇心から始まった。
 インターネットでカマキリについて調べた時、ハリガネムシが寄生するとの情報に接した。カマキリの種類によって寄生率が変わるのか、生息地によって変化するのか―知りたいことがどんどん出てきた。南城市や北中城村、学校構内などで計13匹のカマキリを捕まえた。「1日中探しても捕まえられなかった時はがっかりした」と話すほど熱心だ。捕まえたのはオオカマキリ、ハラビロカマキリ、チョウセンカマキリ。
 捕まえた後、水を入れた皿にカマキリの尻をつけ、寄生されていないか調べた。その多くが幼虫だったため、ハリガネムシは出てこなかった。成虫にならないと出てこないという。
 今後は成虫を捕まえる必要がある。また父親に手伝ってもらい、冷凍保存中のカマキリを解剖して直接見るつもりだ。大和さんは「地球上で昆虫が少なくなってきている。将来は昆虫を守る仕事がしたい」と夢を語った。


〈一言アドバイス〉


 カマキリを採集した環境なども記録しましょう。また、採集したカマキリを少し大きめの飼育ケージに浅く水を張った容器と一緒に入れて、寄生されているカマキリとされていないカマキリで行動にちがいがあるかも観察してみて下さい。(佐々木)

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