ハンタガーにすむ生き物調査

繁多川調査隊

地域の泉 浄化に意欲



地域の湧き水「ハンタガー」をどうすれば水が飲めるようきれいになるか研究する繁多川調査隊の児童たち=2019年8月、那覇市繁多川

 湧き水に恵まれ、琉球王朝時代から水どころとして知られる那覇市繁多川。地名の由来「ハンタガー」では、子どもたちが元旦にくんだ「若水」を、お供え用として地域住民に配る伝統が続いているが、水質は悪くなり今では飲むことができない。小学1~6年生の児童8人からなる繁多川調査隊は、どうすれば水の飲めるきれいな環境に戻せるかを研究しようとしている。
 調査隊はハンタガーにすむ生物を調べ、近隣の湧水地にすむ生物と比較して種類や大きさに違いがないかを確認する。石や砂利、水草などを使った水の浄化も研究する。オタマジャクシやグッピーなど実際にすむ生物を入れた水槽で実験を行い、その結果をハンタガーの環境浄化につなげたい考えだ。
 また、昔のきれいな環境を知っている地域のお年寄りや自治会にも話を聞き、環境を今後どう守るべきかのヒントも探っていく。
 宮城拓未さん(9)は「きれいな水に見えても、顕微鏡で見ると、たくさんの微生物がいて驚いた。みんなそれぞれできる力で役割分担して、楽しく研究を進めていきたい」と笑顔で抱負を語った。

〈一言アドバイス〉


 近隣の湧水池に生息する生物との比較楽しみです。昔のきれいな環境を知っている方々の話も参考にして湧水保全のヒントが得られれば良いですね。水質で硫化物臭がする場合は溶存酸素量が関係しています。溶存酸素が増える工夫を考えてはどうでしょう。(與儀)

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