サメの循鱗と歯の関係

高江洲康成(那覇市立神原中1年)

標本作り関連性探る




自分で解剖したサメの皮を標本にした高江洲康成さん=2018年8月、本部町

 小学校4年生のときにテレビ番組でミツクリザメを知り、サメに興味を持った高江洲康成さん(12)。小学校4年生からサメの研究を始めた。知人から譲り受けたサメの皮で標本を作り、皮に並ぶ鱗(循鱗)の密度と泳ぐ速さの関係などを調べてきた。今回は循鱗と歯の関係を調べる。
 循鱗は皮歯とも呼ばれ、歯のように尖った形をしている。昨年電子顕微鏡で何種類かのサメの循鱗を見た際、種類によって形が違うことや、一部抜け落ちたような隙間や一回り小さい循鱗があることに興味を覚えた。高江洲さんは歯と循鱗は似た形で、歯と同じように少しずつ大きくなり、時期がきたら抜け替わるのではないかと考えている。仮説を検証するため、知人から譲り受けたハナザメ、オンデンザメ、メガマウスの皮と自身で解剖したエドアブラザメの皮を標本にし、顕微鏡モードで撮影したがはっきり分からなかった。循鱗と比較するため、標本にしたサメの歯の形を図鑑などで調べているが見つけられていない。「珍しいサメなので図鑑に歯の写真がない」と困り顔だ。
 今後、研究機関の協力を仰ぎ、光学顕微鏡や電子顕微鏡で標本にしたサメの循鱗を細かく調べ、仮説を検証したいと考えている。

〈一言アドバイス〉

 サメの鱗も歯と同じように生え変わるのではないかという仮説が検証出来ればいいですね。サメの歯はフッ素を含むアパタイトなので鱗にもフッ素があるか定性試験ができればさらに鱗と歯の関わりが検証できるでしょう。(與儀)

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