湧き水の水辺にすむ生き物~宜野湾市を中心に~

新城伊織(琉球大学附属小4年)

水辺の環境、生物に関心


湧き水の水辺にすむ生き物~宜野湾市を中心に~
カーにいる生き物図鑑を作ろうと研究する新城伊織君と、いつも研究を手伝う妹の初音さん(左から)=宜野湾市


 地元・宜野湾市には多くの湧き水・井戸(カー)がある。新城伊織君は普天間基地内のアラグスクガーの清掃活動に参加し、学校の総合学習で志真志に流れる小川・チブガーラのことを学んだことで、水辺の環境に関心を持つようになった。チブガーラに加え、大謝名のウシアミシガー、野嵩のクシヌカー、喜友名のチュンナーガー、大山の田芋畑付近の湧き水を調べ、それぞれどのような生物がいるのか調べている。

 クシヌカーではタニシやグッピー、コンジンテナガエビ、モクズガニを見つけた。朝方は生き物を発見することが少ないが、夜来ると活発に動いているのを見てびっくり。湧き水にわなを沈めて生き物を捕まえる。「大きなカニがかかっているとうれしい」。プランクトンを集めるネットも設置し、顕微鏡で調べる。カーの周辺にはごみが捨てられていることも。「カーはいろんな生き物にとって家みたいなところ。きれいにした方がいい」と話す。5カ所を巡って、環境の共通点や違う点を見つけ、生き物図鑑にまとめるのが目標だ。
      

〈一言アドバイス〉


 池の場所の地質や植物も調べ、観察した動物は大きさも記録しておくといいですね。水温など簡単な水質も調べておきましょう。夜と昼で見られる生きものたちの違いもまとめてみると、いろいろ新発見ができそうですね。(西平)

主催:琉球新報社 共催:一般財団法人 沖縄美ら島財団
〒900-8525 沖縄県那覇市泉崎1-10-3  (c)The Ryukyu Shimpo
本ウェブサイト内に掲載の記事・写真の無断転用は一切禁じます。すべての著作権は琉球新報社または情報提供者にあります。