どこにいるの?リュウキュウオオスカシバ~サードシーズン~

眞榮城綾香(豊見城市立伊良波小5年)

新たな仮説へ模索続ける



どこにいるの?リュウキュウオオスカシバ~サードシーズン~
リュウキュウオオスカシバのケージと模型、写真を持つ眞榮城綾香さん=那覇市


 ガのオオスカシバとリュウキュウオオスカシバを幼虫の段階で見分ける研究を進めている。今年は96匹を飼育し、羽化した52匹中25匹がリュウキュウ-だった。比較対象が増えたため、幼虫の模様や触り心地でほぼ確実に見分けることができるようになった。

 より幼虫が快適に過ごせるよう食草を水を含ませたオアシスに差して鮮度を保ち、糞が体に触れないようケージの底にネットを張るなど工夫を重ねる。繭を剥がしてティッシュをかぶせることで羽化不全を防ぐこともできた。

 去年の研究でオオスカシバがリュウキュウ-に比べて多いのは、蛹から羽化する期間が標準より長い「時期ずらし」の個体が一定程度いて台風などで一網打尽にならないからだと予測した。しかし今年、リュウキュウ-にも「時期ずらし」がいることが分かった。新たな仮説を立てるため研究に力を入れる。

 一部の昆虫は紫外線で雌雄を判断すると知り、紫外線を見る手段がないか模索している。「リュウキュウオオスカシバが見ている世界を見てみたい」と目を輝かせた。

〈一言アドバイス〉


 スズメガの幼虫は、個体によって色や模様に違いがあります。幼虫の写真などを細かく調べて、確実に区別できる点などをまとめてみましょう。今年は成虫の発生期に台風が来なかったので、綾香さんの「時期ずらし仮説」を検証するよい機会ですね。(佐々木)

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